ペルーのスペシャルティコーヒー:2
1から続く>>
ペルーのコーヒー農家の作付け面積はもともと非常に小さく、またほとんどの豆を水洗乾燥させる工場も大変小規模でやっているところばかりというのがペルーのコーヒー農家の実態でした。毎年5月から9末まで、農家は摘んだばかりのコーヒーチェリーを果肉部分を剥がす発酵業者に渡します。この小ロットのマイクロミルの方式が実はペルーのコーヒーが独特の味わいと他の南米のコーヒーとは異なる個性と品質の高さそのものなのですが。この後、農家は自分たちで売り買いの市場まで運び(運搬するだけで8時間あまりかかる地域から出てくる人たちもたくさんいます)、仲買人の一方的な値段設定によって、豆を売り、そこで得たお金で生活に必要な品物を購入し帰途につきます。しかしながらこの旧態以前の方法では、大変な時間と労力をかけてコーヒー豆を生育生産したところで、コーヒー農家が得る賃金はわずかばかりで、生活が成り立たず離反する農家は後を絶ちませんでした。
フェアトレードシステム
この10年ほど、ペルーの小農家たちは各地域でコーヒーのための組合組織を作り、もっと利益が全員に配分されるよう努力をしてきました。現在では、約10万戸以上と言われるコーヒー農家の約15ー25%がこの組織に属すようになりました。これらの組合はより高度な生産と販売ルートを目指し国際的なフェアトレードやオーガニックのオーガ二ゼーションと提携をした結果、現在では、ペルーはメキシコに次ぐ、世界第二位のフェアトレード認証のコーヒー豆の生産量、オーガニックコーヒー豆では世界一の生産量を誇る国の一つとなったと言われています。フェアトレード認定により高く安定した価格での豆の販売が可能となり、ペルーのコーヒー農家たちが今まで得ることができなかった、豆の品質を高めるための教育、効率の良い作付け方法など、様々なトレーニングや改良が可能となり、農家の人たちにも自分のコーヒー豆がプレミアムで販売されるというプライド・自信となり、今後もよりハイレベルのコーヒー豆がペルーから消費地に届くとおもわれます。
参照:
sharedvalue.org/groups/andean-valley-peru-taste-and-aroma-cafe-curibamba
equalexchange.coop
countrystudies.us/peru